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私のアルバムページ（35）
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２０１３．０７．０６
東京五輪付加金つき切手
戦後最大とも言える切手ブームが、1958年の趣味週間切手「雨傘美人」を頂点とする狂乱的ブームでした。新切手の発行日には各地の郵便局に長い行列ができ、子供たちが学校をサボってこの行列に加わっているなどと、大きな社会問題になりました。これに応えるため「雨傘美人」は増刷を重ね、前年の3倍近い2500万枚という大量発行に至ったのです。この大量発行のおかげで、さしもの狂乱的状態も一時的に沈静し、新切手の発行数は1959年から60年にかけて、800〜1000万枚の線で安定状態になりました。
ここから出発して次の東京五輪切手ブームへの高まりのきっかけとなったのが、1961年の花シリーズと、ここで紹介する東京五輪付加金つき切手です。花シリーズがグラビア多色刷りの美をアピールしたのに対し、このシリーズは開催20競技を菱形の凹版単色刷りで取り上げるという「斬新」なスタイルでの登場でした。当時の筆者にとっては物足りない思いはありましたが、今になって振り返ってみるとその素晴らしい出来ばえが、あの東京五輪の感動を呼び起こします。1958年アジア大会高額2種のスポーツ図案が、せっかくの多色刷りを活かしきってないのと対照的と言えます。
今回のアルバムリーフ紹介は、この付加金切手を｢読める使用済」で揃えたコレクションです。切手ブームの中で発行数が一般記念切手より少なく抑えられたため、使用された切手がごくわずかだったこと、切手が凹版印刷であるために消印が載りにくかったこと、などの理由により、このシリーズを「当時の読める消印」のついた使用済で揃えることは、なかなかの難関です。筆者は使用済ゼネラル収集をめざすようになった昭和40年代以降、切手商の貼り込み帳でこれらの切手の使用済を探し続けてきましたが、そのようなところで見かける使用済切手は役に立たないものばかりでした。
それでもようやく最近になって、ここでご覧に入れる程度のものを揃えることができました。おおむね半数は、近年のオークションでかなりの対価を支払ってゲットしたものです。 ゼネラルコレクションですから、各種の消印をバランスよく含めるよう努めています。また満月印よりも、局名と年号が読める程度のかかった消印を選んでいます。ほぼ半数が和文手押し印、残りの大半が和文機械印、そして欧文三日月印が少々という構成です。葉書用の額面ですから、この程度でよいでしょう。別納風でない和文ローラー印があってもよいのですが、菱形図案のこの切手の場合は、どの向きに押されたものを選ぶか迷います。
上に掲げた1リーフ目は、第1集と第2集の6種です。機械印2枚がイマイチですが、何とか年号は読めます。菱形図案のこの切手も郵便に使われる場合は四辺を封筒や葉書の縁と平行に貼られることが多いため、機械印の向きも四辺に平行になっていることの方が多いようです。そんな中で上の「平均台」のように、図案と同じ向きに押された機械印は気持ちよいものです。「水球」は欧文印です。消印はやや読みにくいものがありますが、すべて昭和30年代の年号を読み取ることができます。
第3集以降の残り14種を整理したリーフも、下に掲げておきます。リーフ上のバランスを取るため、第4集と5集の順序を入れ替えてあります。1リーフ目と同様に、ほぼ読める消印で揃えることができましたが、第4集の「ボクシング」の機械印は局名しか読めません。それ以外では、もっとも遅い消印でも1968年（馬術の欧文印）です。発行5年以内という点で、まあ合格と言えるでしょう。このシリーズは発行jされた時期の「まともな使用済」が少ない反面、他の記念切手の場合と同様に、発行後20年以上たってから額割れで出回った切手を使用した使用済切手は大量に存在します。今でもなお使われ続けているので、注意が必要です。
20種全体としてまだ改善すべき切手はありますが、まあ今後は無理をせず、機会に恵まれたものをゲットするという程度にしておこうと思います。ただボクシングだけは、少々気になりますね。
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さらには小型シートの丸ごと使用済のリーフが続きます。最近になって、ようやくここまで到達しました。6種すべてを、異なる局の消印つきで揃えることができました。1集から順に、「京都壬生坊城41年」「YAMAGATA65年」「仙台花京院通43年」「仙台39年」「新橋41年」「岐阜長良北町41年」で、消印はどれも鮮明です。第6集は少し汚れていますが、書留印も押されていて、実逓使用であることが確実です。
この小型シートの丸ごと使用済は、同じ局の同じ日付の消印が押されたものが、郵趣界に出回っています。しかしひとつのコレクションの中に同じ消印の切手がずらずらと並んでいては興ざめです。その種のオーダーキャンセル品と思われる品がこの2リーフの中にも含まれていますが、同じものが他に貼られていなければ、さほど気になることはありません。
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